理学療法士〈PT〉島教授×長井 優貴さん

MEMBER

島教授
リハビリテーション学科長/ 理学療法学専攻主任/教授
〈専門〉パラスポーツの発展・競技
能力向上に向けて取り組んでいる。
長井 優貴さん(兵庫県立社高等学校出身)
2015年に理学療法学専攻を卒業後、医療法 人いずみ会 阪堺病院に勤務。その後、四国アイランドリーグ「徳島インディゴ ソックス」にトレーナーとして所属。取材当時は日本海オセアンリーグ「福井ネクサスエレファンツ」にトレーナーとして所属。現在は夢が叶い、2023年3月から「横浜DeNAベイスターズ」にトレーナーとして所属。

(取材当時)

PTとしてスポーツに関わりたい。
―そんな志を胸にOHSUに入学

島

長井くん、いや今は長井“先生”か。今日は大阪保健医療大学(以下OHSU)での思い出を一緒に振り返りたいと思うんだけど。

長井

島先生に“先生”なんて呼ばれると緊張しますね(笑)。

島

そう?じゃあ、長井くんで(笑)。長井くんはなぜ理学療法士(以下PT)になろうと思ったの?

長井

私は中学生の頃からスポーツにかかわる仕事がしたいと考えていて。本当は自分自身がプロ野球選手になりたいという気持ちがあったんですが、高校に入学してそれは難しいと悟り、トレーナーとしてスポーツに関わりたいと。野球部のサポートをしてくださっていたトレーナーがPTの有資格者で、色々とお世話になる中で自分もPTを志すようになりました。

島

なるほど。OHSUへの進学を決めたのはどうして?

長井

その方(トレーナー)の知人が境先生なんですけど、その方からOHSUを勧めてもらったのがきっかけです。実際の大学を見て、アクセスの良さや大きすぎない大学の規模に魅力を感じたのが決め手になりました。今回、母校で自分の経験を語る機会をいただいて「誰かの力になる喜びを」というキャッチフレーズを知ったのですが、あの言葉、いいですよね。人知れず励まされています(笑)。

島

なるほど。それにしても、境先生とそんなご縁があったんですね。

授業はもちろん、学外活動も充実。
―学生一人ひとりをしっかり見つめるサポートも万全

島

大学生活ではどんなことが印象に残っていますか?

長井

私はもともとスポーツに対するモチベーションが高かったので、スポーツにかかわる授業はすべて楽しかったですね。授業もそうですが、学外でも色々な経験をすることができました。

島

どんなことが印象に残っていますか?

長井

境先生のゼミに出席した時に「アスリートケア講習会」という定例勉強会があることを知り、学生は無料だったこともあって毎月参加していました。PTに必要な幅広い知識を学ぶ場として、とても勉強になりました。

島

OHSUはスポーツにかかわりのある先生が多いですからね。確か長井くんは中村先生の活動にも参加していましたよね?

長井

そうなんです。中村先生は社会人アメリカンフットボールリーグ「アサヒ飲料クラブチャレンジャーズ」のチームドクターをされていて、ぜひ見学したいとインターンとして参加させてもらいました。夏休み中に週一ペースで通い、見学のほか、水分補給のお手伝いもさせてもらって。あの時は楽しかったなあ。

島

野球、アメフト、私がかかわる障がい者サッカーとOHSUの先生方は個性が豊か。様々な場でPTとしての知識や経験を生かしている人が多いので、学生の皆さんも理学療法の幅広さを実感できると思います。

長井

本当にそう思います。アスリートケアの活動もアメフトも、実際にスポーツの分野で活動されている方々から聞くお話は説得力があり、とても良い経験になりました。思いがけないところでサポートしていただけることも多く、これもOHSUに入学したおかげだと感じています。先生方のサポートも本当に手厚いですし。

島

OHSUは担任制なので教員が学生一人ひとりと深くかかわれるのがいいところ。それぞれの個性や習熟度を踏まえ、教え方にも工夫をしているつもりです。

長井

私は4年生の時に島先生のクラスでしたが、覚えてくださっていますか?

島

もちろん。長井くんは学生時代から自分を持っている人だなと感じていました。クラス内で議論が白熱した時もはっきり自分の意見を言っていましたよね。

長井

そんなことまで覚えてもらっていたとは(笑)。

島

学生といっても十人十色で、長井くんのように何も言わなくても自分で前に進める子もいれば、強く背中を押したほうがいい子もいるでしょう?PTになるには国家試験に合格しなければならないわけで、テストの結果が芳しくない場合は勉強量が足りないのか、勉強の仕方が間違っているのか、その原因を私たちが具体的に示してあげなければなりません。そういう細かいサポートに手を抜かないのがOHSUの温かさだと思うんですよね。

夢はNPBのスポーツトレーナー。
―どんなに狭き門だとしても絶対にあきらめない

島

ところで長井くんは今後もスポーツトレーナーとしての活躍を目指すの?

長井

はい。それは譲れない夢ですね。OHSUを卒業して5年ほど病院に勤めた後、四国アイランドリーグの野球チームでトレーナーを経験したので、次はやっぱりトップリーグ(以下NPB)に関わりたいと思っています。

島

そうなんだ。スポーツ分野でPTとして働いてみて、実際どうでしたか?

長井

選手同様、トレーナーにとっても厳しい環境ですが、自分のケアした選手がドラフトで指名されているのを目の前で見て、よりNPBへの思いが強くなりました。いつかは自分もその舞台に立ち、選手とともに勝利を目指し、ファンの方々に夢や感動を与えることができれば最高です。また、こうした経験を地域のスポーツに還元するのも私の目標です。

島

素晴らしいね。長井くんが言う通りで、PTの活躍の場は病院だけじゃないんだよね。病院での経験はもちろん大事だけど、それを生かしながら色々な場所で活躍している卒業生の姿を見ると、私はいつも胸が熱くなります。これからOHSUで学ぼうとしている受験生の皆さんも大学で教えてもらうことだけで満足せず、自らチャンスを掴む努力をしてほしい。長井くんのように色々な活動に積極的に参加して、自分で自分の伸びしろを広げてほしいと思っています。

長井

PTとしてスポーツに携われる人はごくわずかで、ましてやNPBは本当に狭き門。でも私は絶対あきらめません。皆さんが志すPTなどの専門職も資格取得までの道のりは平坦ではないと思いますが、OHSUの授業は分かりやすく、先生方も根気強く教えてくれるので安心して飛び込んできてください。同じ目標を持つ仲間がすぐそばにいて、お互いに励まし合える環境は本当に心強いですよ。真面目に努力していれば夢は必ず叶います。私も皆さんに負けないよう、これからも頑張り続けます。

(ちょっとこぼれ話)

島

独立リーグのトレーナーをしていた時に辛いことはあった?

長井

入団間もない頃ですかね。信頼関係ができるまでがちょっとだけ。

島

人の体に触れる仕事ってそうだもんね。信頼していないと委ねてくれない。

長井

はい、そうですね。でも、割と早く打ち解けられて。そこからはスムーズ。

島

長井くんの夢を大学の同期は知っていたの?

長井

はい。よく言っていたんで。

島

みんなはどんな反応だった?

長井

途方もない夢なんですけど、誰も否定しなくて。むしろ応援してくれました。「ムリでしょ」とか、相手にとってマイナスなことを言わないのがOHSUっぽいなと。

島

そうだね。うちの学生はそういうところあるよね。

長井

はい、みんないい奴なんですよね。

島

そう、いい奴なんだよね、みんな。

島/長井

(しみじみ)

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