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SDGs目標3「すべての人に健康と福祉を」にかかわる、山本准教授の取り組み

作業療法学専攻/准教授

山本 清治(やまもと せいじ)

本学では国際交流センター設置以前より、リハビリテーション専門職として様々な生活や価値観に触れ、国際的な視野を持つための様々の活動に取り組んでいます。

今回は、国際協力、国際保健、身体障害領域の作業療法を専門とする本学 作業療法学専攻 山本准教授をSDGsの活動を通してご紹介します。

「すべての人に健康と福祉を」は、SDGsの17の項目の一つ、「目標3」として掲げられています。しかし、貧困や紛争などに苦しむ難民にとって健康や福祉を受けることは困難で、必要な医療が届いておらず、医療体制そのものが整っていない国や地域もたくさんあります。

青年海外協力隊としてJICAのシリアCBRプロジェクトに参加し、作業療法士のスキルを活かした経験がある山本准教授は、ネイティブの関西弁に加え、ビジネスレベルの英語とアラビア語を巧みに使い分けるトリリンガル。

そして、まだSDGsという言葉が広く世間に言われる前から、シリア、ヨルダンでの国際協力に携わり、知ること、支援を継続する大切さを学び、国際協力の現場で今、何が求められているのかを追求し、現在も支援を続けています。

中東シリアでは2011年から紛争が継続し、500万人をこえる難民が近隣国に避難していますが、ヘルスケアにアクセスすることが困難となっています。山本准教授の活動は、紛争で身体障害を有する難民に対してリハビリを提供する現地医療従事者の育成を担うことです。国際協力によりシリア隣国のヨルダンで研修会を通して提供し、難民障害者の社会参加促進を支援しています。

現在はコロナ禍で渡航が難しい状況が続いていますが、例年、年間4~5回はヨルダンで現地リハビリテーション専門職(作業療法士・理学療法士)の育成研修会の開催や、難民支援団体と連携した障害者支援事業を実施しています。

現地医療従事者の育成は、リハビリテーション専門職による介入不足や健康面での課題解決だけでなく、目標8「働きがいも経済成長も」にもつながり、長い目で見れば、将来持続可能な社会を担う人材を育てる教育として、目標4「質の高い教育をみんなに」にもつながるでしょう。

また、彼らの生計や物理的障壁などについても難民障害者の社会参加の実現より、新たな希望を与え、生活を支えることにつながることで、目標1「貧困をなくそう」、目標2「飢餓をゼロ」、目標10「人や国の不平等をなくそう」にもつながります。

「作業療法士といっても活躍の場は様々。国際協力や国際保健など今まで知らなかったフィールドがあることを、多くの学生に伝えたい。」と語る山本准教授。
本学で、国際リハビリテーションについて学びを深める学生が増えることを願っています。

■作業療法学専攻 山本 清治 准教授の教員紹介ページはコチラ

大阪保健医療大学は、WFOT(世界作業療法士連盟)の認定校です。
本学を卒業し、作業療法士になると国際的に活躍する道が拓けます。

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