将来性のある医療系の仕事や資格3選
近年、AI(人工知能)の発展により、現在人間が行っている仕事がどんどん減っていく可能性があるという話を耳にします。そのような状況下で、「いずれ自分の仕事がなくなってしまうかもしれない」「どの分野の仕事に就けばよいのかわからない」と不安に思う人も多いのではないでしょうか。 そんな不安を抱えている方は、医療系の資格を取得することを検討してみるのもいいかもしれません。なかでも、リハビリ業界の仕事は、高齢化が進む日本において、今後必要性が高まってくると言われています。この記事では、リハビリ業界の将来性や、資格・仕事の種類について紹介していきます。
高齢化とリハビリ専門職の需要
日本では、少子高齢化が進むことが問題視されており、2040年には65歳以上の人が約4000万人になるといわれています。これは人口の約35%にあたり、4人に一人が高齢者ということになります。それに伴い、病気や怪我などで障害を抱えた人や、加齢によって生活に支障が出る人が増加しており、リハビリを行う専門家の需要が高まっている傾向にあります。
現在、リハビリは病院だけでなく、老人保健施設やデイケア、デイサービスといった高齢者福祉施設、自宅に直接伺って行う訪問リハビリ、就労支援施設など、活躍の場所が幅広く設けられています。今後も、高齢化が進むにつれて、リハビリ専門職の活躍場所はさらに広がっていくことでしょう。
将来性のあるリハビリ業界での仕事
リハビリ業界で活躍できる仕事には、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の3つがあります。いずれも医療系の国家資格であり、資格取得のためには指定された養成校に進学後、国家試験に合格しなければなりません。理学療法士・作業療法士・言語聴覚士はリハビリの仕事という意味では共通ですが、それぞれに特化した専門性があります。どのような違いがあるのかについてみていきましょう。理学療法士の仕事
理学療法士(PT Physical Therapist)は、怪我や病気、加齢などによって身体に障害がある人などに対して、歩く・立つといった基本動作能力の回復や維持、または悪化の予防を手助けするリハビリの専門家です。理学療法士と聞くと、病院や福祉施設などでの活躍が多いイメージを持っている方も多いかと思いますが、近年ではスポーツ復帰を目指しているアスリートに対してもリハビリを行うなど、スポーツ関係の分野にも広がっています。
主な就職先としては、一般病院、リハビリテーション病院、介護老人保健施設、デイケア、デイサービス、訪問リハビリ、スポーツ関連施設などが挙げられます。
作業療法士の仕事
作業療法士(OT Occupational Therapist)は、身体や精神に障害がある人などに対し、日常で必要となる着替えや食事などの応用的動作能力、地域活動への参加や就労などの社会的適応能力の維持や改善を支援するリハビリの専門家です。身体面に障害がある人だけでなく、統合失調症といった精神疾患を持っている人や、脳性麻痺や学習障害といった発達障害を持っている人に対してもリハビリを行うため、こころとからだの両面からサポートすることが特徴です。
主な就職先としては一般病院、リハビリテーション病院、精神科病院、介護老人保健施設、障害者福祉施設、児童養護施設などが挙げられます。
言語聴覚士の仕事
言語聴覚士(ST Speech Language Hearing Therapist)は主に食べる・話す・聞くといった、言語機能や摂食機能に障害がある人などに対し、コミュニケーション能力、摂食嚥下能力の回復を図るリハビリの専門家です。対象は子どもから高齢者まで幅広く、発声・発音・聴覚・認知・嚥下・発達といった機能の向上を目指してリハビリを行っていきます。主な就職先としては、一般病院、リハビリテーション病院、介護老人保健施設、療育施設、児童デイサービスなどが挙げられます。
医療系の仕事の将来性
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などの医療系の資格は、将来性が高く、長く働き続けやすい仕事です。その理由として、以下の2つが挙げられます。リハビリの仕事はAI(人工知能)で全てを補うことができない
AI(人工知能)の導入によって、多くの仕事は機械が行えるようになることは紛れもない事実です。それはリハビリ業界にとっても例外ではありません。海外では、AIとロボットを活用した歩行練習支援ツールの開発が進んでいたり、国内でも、リハビリが必要な人の様子をモニタリングしAI分析を進めたりする動きが見られます。 ですが、対象者(患者様)へのリハビリには、モチベーションを上げたり、心に寄り添ったりするアプローチが必ず求められます。また、一人一人の生活環境や身体変化に対してリハビリの内容を変更するには、人間の判断力が不可欠です。このような背景から、リハビリの仕事はAI(人工知能)だけで全てを補うことができないといえます。今後はAI(人工知能)と人の手も併用しながら、より質の高いリハビリを提供していく形になっていくことが求められていくでしょう。病院や医療福祉施設は人間の生活に特に必要性の高い施設
サービス業や生産業などは、社会情勢や景気によって売り上げが左右され、場合によっては減給や倒産といったリスクを抱えています。一方で医療福祉業界は、人間の生活に特に必要性の高い業界ですので、他業種に比べるとそのリスクは低く、リハビリ職においても同様のことが言えます。高齢化の影響を受け、リハビリ職の需要は医療福祉業界をはじめとして、今後も高まってくると予想されるため、将来性のある仕事であるといえるでしょう。まとめ
今後、少子高齢化やAI(人工知能)の普及により、私たちの働く環境は変化していくことが予想されます。その中で、将来性を考えて働いていきたいと考えている人は、医療系の資格取得を検討してみるのも一つの方法です。今回は医療系の資格の中でもリハビリ業界で活躍する、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士について紹介してきました。将来性を考えつつ仕事を探している、キャリアアップなどを目指している人は、ぜひ参考にしてみてください。大阪保健医療大学では、基礎学問からと専門知識、そして実習や国家試験対策を通して理学療法士・作業療法士になるために4年間しっかりと学ぶことができます。また、言語聴覚専攻科では基礎学問から実習まで、現場で活躍できる知識とスキルを2年間で身に付けます。
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